okimituki2006-05-23

(050:萌)  
閉館のライムライトにめをとじて
            鷺沢萌に遭って来ました
                                小軌みつき

                                                                                    • -

それまで小説なんて読まなかったし、もともと長文は読めなかった。ひとつ年下でありながら、高校生デビューで新鋭作家だった鷺沢萌
2年前に逝ったとラジオで一報を知った時、とっさに幾冊かのサギサワの本を探し出した。
そのなかには読み込んだものもあるけど「少年たちの終わらない夜」は別の意味で特別。これだけは直筆サイン入りなのだから。
雑誌のプレゼントで当選ひとりなのに、なぜか私のもとに来てくれた。(「スタイリッシュ・キッズ」と並んで、当時若者のバイブルと呼ばれたこの本は23刷。)
だけど私が好んだのは「葉桜の日」とか「駆ける少年」だった。
いまごろは、空の隙間からひっそりのぞいているのだろうか。