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(050:萌)
閉館のライムライトにめをとじて
鷺沢萌に遭って来ました 小軌みつき
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それまで小説なんて読まなかったし、もともと長文は読めなかった。ひとつ年下でありながら、高校生デビューで新鋭作家だった鷺沢萌。
2年前に逝ったとラジオで一報を知った時、とっさに幾冊かのサギサワの本を探し出した。
そのなかには読み込んだものもあるけど「少年たちの終わらない夜」は別の意味で特別。これだけは直筆サイン入りなのだから。
雑誌のプレゼントで当選ひとりなのに、なぜか私のもとに来てくれた。(「スタイリッシュ・キッズ」と並んで、当時若者のバイブルと呼ばれたこの本は23刷。)
だけど私が好んだのは「葉桜の日」とか「駆ける少年」だった。
いまごろは、空の隙間からひっそりのぞいているのだろうか。