おじゃる流・まったりのススメ

okimituki2006-03-06

  子どもが家庭にいるとアニメは避けて通れない。私はアニメがやや苦手なのだけど、そういうわけで見ざるを得ないというか、息子が見ているのでしかたなくつきあい、つい見てしまう。息子はいくつになっても夕方になるととりあえず「おかあさんといっしょ」(これは実写のおこさま番組だけど)にチャンネルを合わせる。だから夕方7時になるまでずーっとそのチャンネルキープでびっちり見せられる(月金曜はそれが8時まで続く・・のだが)
 いつも「おかあさんとー」はいくつになったらやめるんだろうと思っているけど、ちっともその気配はない。何回か言って見たけど、その映像が流れていることそのものに安心しているようすなので、再放送・再々放送でもぜんぜんおかまいなしだ。ちなみに夕方4時までは私のベースであるFM802がずっとBGMよろしく流れており、息子もそれまではテレビはほぼ見ない。とりあえずそんなこんなでなんとか折り合いをつけて空間を共有している
 まぁそんな暮らしで半ば強制アニメだったなかでも、私が卓越していると思ったのが「おじゃる丸」だ
 千年前の平安朝からやってきた坂ノ上おじゃる丸(5歳)が月光町で巻き起こす日々の物語なんだけど(このてのアニメは「ちびまるこちゃん」「クレヨンしんちゃん」のキャラ設定に相通じるところがあるのだが、そのキャラをさらにしのぐようなキワモノぞろいである)
 この坂ノ上おじゃる丸はみやびな貴族のおこさまなので、子どもながらに風流でつねに「まったり」を推進している。おじゃる丸のまったり人生とはあくせくせず、急がずあせらず、のんびり、心が穏やかでゆったりしたようすをいうのだけど、まぁ、どうみてもワガママでなまけものでのほほん主義ということらしい
 おじゃる丸、通称おじゃるはしゃくとえぼしを身につけていて、そのえぼしのなかに屏風・肘掛・台座の3点セットを携帯している(どこででも休息タイムをもうけることができるようになっているんだけど、これはドラえもんのポケットに通じるものかな)趣味は和歌を詠むこと
 で、エンマ様のしゃくを盗み勝手に自分のものとしてしまったことがことの発端なので、しゃくを追って天界からエンマ大王様の1の子分の小鬼トリオがやって来る。アオベエ「やいっ、おじゃる丸 今日こそエンマ様のしゃくを返してもらうでごんす」アカネ「シャクを返してもらうよっ」キスケ「ピーッ」と毎回ほぼこのトリオが登場し、青・赤・黄の小鬼たちが合体!する(だからといってなにがどうなるわけでもなく、そもそもしゃくを取り返す気などこの3人?にはないといってもいいくらい超お人よしの人情小鬼くんたちだけど、こりもせず手をかえ品をかえ登場しては、すごすご退散をくりかえす)
 おじゃるには電書ボタルの電ボという使いのホタルがついていて、電ボはえぼしのなかに日頃は住んでいる、ひじょうにおにぎり好き。おじゃるとともに田村家に居候している。田村家にはカズマという8歳の男の子がいて、彼は路傍の石を集めるのを至上の趣味としており、なんでもない石を語らせるとうるさい無類の石マニア。かなりおっとりしたパパマコトさんとお料理好きなママ愛ちゃんに囲まれ、おじゃるはおやつに好物のプリンを一日一個だけ食べ、もちろんすべての生活の面倒を見てもらっている 
 この月光町には金持ちの金ちゃん一家、その金ちゃんの大好きな月夜が池のツッキー(いわばネッシーのようなもの)とか。亀田カメ、トメの毒舌でいくつになっても色事に目がない男好きなカメおばあちゃん姉妹。このカメ・トメシスターズにおじゃる及び電ボは「ちっちゃいものクラブ」という由緒正しい愚痴サークルを結成しており、時おり集会を開いているもよう
 で、満願神社を護る双子犬のコマ犬ツインズは、オコリン坊とニコリン坊の2匹。本来は魔よけの石像なんだけど、ときにナマ犬に変身しちゃう。さびれてしまった満願神社のリフォーム資金の賽銭を集めるためにナマに変身した時はオコ坊の背中にミニ賽銭箱がくくりつけられている。オコ坊はおこりっぽくニコ坊はいつもいい子でそのニコ坊が鼻がピクピクさせ「あにさん、そんなにおこらんといて」といつもオコ坊をなだめてばかりいる姿がじつに愛らしい
 他にも売れない少女漫画家(なのに画風は梅図かずお風)のうすいさちよ28歳独身。流れ星でありながらタメ口でえらそうにしゃべるかなえとたま
 辻占いの(ルパンの五右衛門みたいな風貌の)冷徹斉(れいてつさい)は、北斗七星を背中に背負ったハムスターの公(キミ)ちゃんとのコンビで回転恋占いを生業としている
 あと宇宙人にホシノ一家というのがいて地球征服を狙っている親子の3人なのだが、それがあまりにものそーっとした無機質でほの暗い声で「アナタ 地球ガホシイワ」とつぶやくだけのじつに極端な消極的姿勢なので、思わず腰がぬけそうになってしまう。といったような月光町の住人たちとそこに登場してくるものらの破天荒でおちゃめなお話の数々に、まったり、まったりしてみよう
 主題歌はいぶし吟のさぶちゃんが歌っているのもスバラシイ。ただタイトルは「歌詠人」で、できれば「まったり・おじゃる流」とかにしてほしかったところである

 とここまで書いてみて、アニメはどうのと言っている自分なのに、息子よりすっかりはまっていることに気がついたりする。ああ・・・
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  マロからソナタ

 のんびり、ゆっくり、まったり。
 それでよいのじゃ。
 この坂ノ上おじゃる丸が、許すでの。
 心をふうわり、遊ばせてたも。時に追われて、イライラせずにの。
 今を楽しもうの。ソナタソナタの物語の、主人公。
 ワガママに、生きる勇気を持とうの。好きなことに、熱中しようの。
 孤独を恐れず、楽しもうの。新しい世界へ、旅立とうの。
 マロも一人・・・千年の時を越え、この時代にまいっての。
 ソナタの住む世界への。ソナタに会うためにの。
 みなと違う自分を、大切にしてたも。マロは、そんなソナタに会いたい。
 自然を愛し、ケモノを愛し、人を愛し、そしてなにより自分を愛する。
 そんなソナタは、マロの友。生き方、おじゃる流。
 でも・・・あせらずにの。のんびり、ゆっくり、まったり、との。
 それでよいのじゃ。
 この坂ノ上おじゃる丸が、許すでの。
                    ーおじゃる丸 引用ー

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題詠100首blog 本日の投稿分


011:からっぽ  約束はからっぽだった毎日に小さなマルをつけさせたりする
                             小軌みつき
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