へなちょこヒーロー

　　全国的にヴァレンタインズ　ディ　
私も昨夜からウサギちゃん型チョコを
せっせと手づくり
実は初体験だったことに気がつきました
　

　これまで一回も作ったことがないなんて、自分でも驚きでした
そんなことをしみじみ考えて

　ボウルに入れたチョコをテンパリングしていました
温度を一回下げてしっかりチョコを滑らかに
白い結晶を防ぐ作業をしないといけませんと
書いてあったので、いい加減ではありましたがそのような作業をして
またレンジであたためてそれから型に流し込んだので
ちゃんとポコンとうさこちゃんが4匹できました

　小さいビニールにひとつひとつ　うさこちゃんを納めて
同じ引き出しにあった手ごろなサイズのベルベットのリボンで
キュって結んであげました
　めでたし、めでたし

　初めてのお相手が息子で
いつかは誰か女の子からもらって帰ってくるんだろうかなんて
少し想像してみたり・・・そういうのはむじゃきに楽しいものですね

　今夜は夕飯の後に、ささやかチョコレートフォンデュもしてみました
くるみパンとキゥイとパイナップルとグレープフルーツ少々で

　そういえば今日はなんだかラジオでミスチルがよくかかっていた

　人生をフルコースで味わうための　
　幾つものスパイスが　誰もに用意されていて
　時には苦かったり、渋く思うこともあるだろう
　そして最後のデザートを　笑って食べる　君の側に僕は居たい

　3歳の頃、通わせた保育園の方針が合わなくて
私はいっぱいアレルギーを出したりした

　目の前にあるさまざまな障害物をとりのぞくことが
子どもに対する大人の、親のやるべきことだとは
いまでも思っていない
　だからそこはほどなくして、やめた

　「HERO」は
私の気弱になっていた心の奥の　
子どもに対する気持ちのテーマソングなんだ

　どんなことがあっても、自分のための困難は
自分のために克服して欲しい
私がそれを取り除いてあげようだなんて
そんな大人の無責任さやエゴを
そんなすりかえの優しさを愛情だなんてましてや私は勘違いしてはいない
息子は私の所有物じゃないし、別個の存在なんだもの　

　でもヒーローになりたい　ただ一人　君にとっての
　つまずいたり　転んだり　するようなら　そっと手を　差し伸べるよ

　私も、私のたった一人の息子のため、だけに　くらいなら
ヒーローになれるかもしれない　
できれば　できうることならば全力で
そうなりたいって、こんなにへなちょこだけどもね　
そう願うんだけどって

　ひとつだけれいぞうこの棚に息子が残した
冷えたうさこちゃんにうちあけてみる
2006年2月14日の夜更けかな